医療人としての薬剤師に関する問題

問題

次の記述のうち正しいものをすべて選べ。
また、誤っている場合、誤りを正せ。

  1. 薬剤師は医療法において「医療の担い手」と位置づけられている。
  2. 調剤過誤を起こした場合、民事的責任を問われることがあるが、刑事的責任を問われることはない。
  3. ヘルシンキ宣言は動物実験の倫理的原則について定めている。
  4. 「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン」では死者の情報も生前の情報と同等の安全管理を行わなければならない。
  5. 患者の個人情報とは、氏名・性別・生年月日・身体状況のことを指し、経済状況や職種、肩書などは含まれない。
  6. 自己決定権とは患者が自分自身のことを決めることを保証する権利であるが、パターナリズムはそれを妨げる。

解答、解説

正しい記述は①、④、⑥です。

①の選択肢

医療法第1条の2により薬剤師は「医療の担い手」と位置づけられており、良質かつ適切な医療提供に尽力すべきと定められています。

薬剤師は法的責任を順守するのみならず、倫理的責任を負うことで、患者のQOLの向上に努めることが大切です。

②の選択肢

調剤過誤によって損害を与えた場合、民事責任、刑事責任、行政責任が問われる可能性があります。

薬剤師が医療・保健衛生上の責務を果たし得なかった場合、上記のような責任を問われることがあります。

③の選択肢

ヘルシンキ宣言は人間を対象とする医学研究の倫理的原則です。

④の選択肢

患者死亡後においてもその情報を保持する場合は、生者の情報と同等の安全管理が必要です。

⑤の選択肢

個人情報には特定の個人を識別できるもののことを指します。

よって経済状況や職業、肩書にもついても個人情報の一部となります。

⑥の選択肢

自己決定権とは患者が自分のことを自分で決めることを保証する権利のことです。

パターナリズムとは医療者が患者によかれと思い、患者の意向に関係なく治療の方針などを決めてしまうことです。

一般に医療者と患者の関係には専門家と素人、治療する側とされる側といった心理的力関係が働きやすい傾向があります。

そのため、患者のためを思って行っていることが患者の自律や自己決定権を脅かす可能性があるので注意が必要です。

おわりに

今回はシンプルな医療人として薬剤師に関する問題でした。

薬剤師は薬の専門家として公衆衛生の向上に寄与し、国民の健康な生活を確保する存在です。

薬の知識は当然のことながら、高い倫理観も身につけていきましょう。

おまけ

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参考になる部分がありましたら是非実践してみていただけたらと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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