シトクロムP450に関する問題

問題

シトクロムP450に関する記述のうち、正しいものをすべて選べ。

  1. 還元型が酸素分子と結合すると450nmに吸収極大を示す。
  2. NADPH-シトクロムP450還元酵素を介して電子を受け取る。
  3. 還元反応を触媒することがある。
  4. 活性中心にCu(Ⅱ)を含有している。
  5. 分子状の酸素(O2)を利用する。

解答、解説

正しい記述は②、③、⑤です。

シトクロムP450はミクロソームに存在するヘムタンパク質の一種で、異物代謝に関与しています。

①の記述

還元型(Fe2+)が一酸化炭素と結合すると450nmに吸収極大を示します。

②の記述

異物酸化の過程で、NADPH-シトクロムP450還元酵素を介して主にNADPHから電子を2つ受け取ります

③の記述

嫌気的条件下では還元反応を触媒することがあります

例として、四塩化炭素はシトクロムP450により還元的脱ハロゲンを受けます。

その結果、トリクロロメチルラジカルを生成し肝障害を引き起こします。

④の記述

シトクロムP450はヘムタンパク質の一種であり、活性中心にヘム鉄を含有しています。

還元型(Fe2+)のときは酸素や一酸化炭素に親和性を示します。

⑤の記述

異物を酸化する際に、分子状酸素(O2)を利用します。

おわりに

ヘムタンパク質の一つであるシトクロムP450に関する問題でした。

シトクロムP450の性質について把握しておきましょう。

ちなみにこのCYPの阻害や誘導による薬物相互作用がたくさんあります。

これに関しては別の機会で解説できたらと思います。

また、以下に代表的なヘムタンパク質の特徴を記載します。

シトクロムP450以外のヘムタンパク質についても理解しておきましょう。

主なヘムタンパク質

おまけ

以下は私の実践していた勉強方法です。

万人にオススメ!無駄を削いだ勉強方法

薬剤師国家試験の勉強以外にも役に立つと思うので参考になる部分があれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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