2023年の第108回薬剤師国家試験は2023年2月18、19日の2日間に渡って行われました。
厚労省の資料を見て合格率を見てみましょう。
受験者数は13,915人、合格者数は9,602人、合格率は69.0%でした。
ちなみに上記数字は新卒、既卒、その他すべて含めた数字となっています。
新卒のみを抜粋すると受験者数8,548人、合格者数7,254人、合格率84.9%です。
![薬剤師国家試験受験者数](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2023/05/Road-to-Pharmacist-7.jpg)
ちなみにここで既卒とは6年制薬学部の既卒生を指します。
旧4年制の既卒生や受験資格認定者は上表の新卒、既卒のどちらにも入れていないため全体数とずれが生じていますのでご了承ください。
今年の69.0%という合格率は高いのでしょうか?
2020年内以降の新卒、既卒を含めた全体の合格率を見てみましょう。
![薬剤師i国家試験合格率](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2023/05/Road-to-Pharmacist-6.jpg)
次に新卒のみの合格率は以下の通りです。
![薬剤師国家試験合格率](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2023/05/Road-to-Pharmacist-8.jpg)
これを見てみると合格率は例年と大きく変わらないようです。
大学の設置主体別に合格率を見てみましょう。
![設置主体別合格率](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2023/05/Road-to-Pharmacist-10.jpg)
上記は新卒、既卒、その他をすべて含めた合格率となっています。
国立、公立がほぼ同じで高く、私立が低い傾向があります。
こちらも例年通りの傾向となっています。
ちなみに合格率のトップは名城大学の93.84%でした。
私立大学の合格率平均は国公立に劣っていますが、名城大学や昭和大学は高い合格率でした。
こうして2023年薬剤師国家試験の結果を見てみると、例年と大きな違いはないように感じます。
これらの結果を参考に進学する大学を選ぶ受験生の方もいるかと思います。
しかし、合格率だけみて進学先を決定するのは危険だと思います。
6年間という長期間、学ぶ場所となるので合格率以外にも目を向けると良いでしょう。
合格率もひとつの基準として、各大学の特色についてもきちんと調べて自分に合う大学を選びましょう。
![](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2022/04/2fa7b2455c2cc91f404c4d19ce467696-2-160x160.jpg)
こちらの記事にも書いてあるように、現在はとても多くの薬学部をもつ大学があります。
これらが現状の入学定員を維持した場合、将来的に薬剤師の供給過剰になると言われています。
![薬剤師の需給](https://www.road-to-pharmacist.online/wp-content/uploads/2023/05/Screenshot-2023-05-31-00.12.28-1024x381.png)
今後は入学定員数の抑制も考えられます。
薬剤師を目指す方はそういった状況も考慮して進学について考えてみると良いと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。